ブリヂストンのPOTENZAブランドから新しいタイヤがリリースされた。Adrenaline(アドレナリン)RE005は、これまでのRE004に代わって登場したスポーツラジアルだ。
正直に言ってしまうと、筆者はこれまでアドレナリンというタイヤに、それほど良いタイヤだというイメージは持ち合わせてはいなかった。
それはRE003時代のアドレナリンのことで、しかも舞台は筑波サーキット、メディア対抗4時間耐久レースというイベントでマツダ・ロードスターが履いていたものだ。
燃料の使用量が限られていたため燃費走行を心がけていたこともあるが、筑波サーキットを走っていてもドライグリップが高いタイヤだという手応えは感じられなかった。
ところが新しいRE005は、峠道はもちろん一般道でも高速道路でも、高いグリップ力を感じるのだ。これは2025年の45週製造(11月中旬?)と製造から日が浅いからゴムが柔らかい、ということもあるが、それだけではないのは当然だ。



サーキットと一般道という違いはあるが、μの高いサーキットで明確にグリップ性能の高さを感じなかったRE003に対し、RE005は一般道でもグリップ性能の高さを感じるのだから、その差は歴然なのである。
二世代もの進化だからそれも当然という見方もできるが、RE003から004への進化と004から005への進化はかなり差があるようだ。
しかもアドレナリンRE005がアピールしているのはドライグリップの高さではない。もちろんスポーツラジアルであるから、普通のエコタイヤよりドライグリップ性能が高いのは当然だが、ブリヂストンがカジュアルスポーツと謳っているのは、強力なドライグリップ性能を誇るRE71シリーズがあることから、差別化を意識してのことだ。
実際にはひと昔前のハイグリップラジアルに匹敵するドライグリップ性能も備えていることは、今回BRZに履かせて確かめることができた。つまりスポーツラジアルとして十分なドライ性能は確保されているのである。
それどころかウエット性能の高さはグレードa、つまりプレミアムスポーツのS007Aよりも上なのだ。いかに最新技術が投入されているとしても、これは凄い。いずれはプレミアムスポーツタイヤもモデルチェンジされて、ウエット性能を引き上げてくるだろうが、RE005のウエット性能の高さは当分の間はアドバンテージとなりそうだ。
転がり抵抗の低さもグレードA、つまり燃費性能も高いのである。グリップ力が高いのに転がり抵抗が低いのは、それだけ路面との接触で余計な損失(発熱や摩擦による抵抗)が少ないことになる。



しかも走らせてみて実感したのは、静粛性の高さと路面に吸い付くように走る滑らかさ。これはタイヤの構造や成形の精度が高く真円度が極めて高いからだろう。走るのが本当に気持ちいい。
だからウエット走行時の安心感を得たいミニバンユーザーにも、燃費性能を気にしてスポーツラジアルを諦めていた軽自動車ユーザーにもBSのPOTENZAアドレナリンRE005はお勧めなのである。このタイヤはカジュアルスポーツなんかじゃなく、本当の意味でのストリート向けスポーツラジアルの理想形、つまりはリアルスポーツラジアルだと言える。





