ブレーキフルードは2年に1度車検ごとに交換するのが一般的、サーキットを走るなら毎回替えてる人も多いだろう。
しかし強化クラッチを入れているクルマでもクラッチフルードは放ったらかし、という人が多いのではないだろうか。何を隠そうEFFECT編集部のBRZがそんな状態だったのである。


ブレーキフルードは古くなってくるとペダルタッチがスポンジーになって、繊細なコントロールが難しくなるだけでなく吸湿してベーパーロックが起きやすくなる。
ドリフトやジムカーナなど競技を楽しんでいるオーナーなら、クラッチを多用するのでフルードにも気を遣うだろうが、もっぱら公道走行オンリーの86/BRZオーナーであれば、交換しなくても不具合を感じることはほとんどないはずだ。
だが、油圧式クラッチにもブレーキフルードが使われている以上、劣化していくことは間違いない。そこで、ブレーキフルード交換のついでにクラッチフルードも交換することにしたのだが、そこで大変な事実が発覚!
なんとクラッチフルードのリザーバータンク内が真っ黒に汚れていたのだ。クラッチはブレーキよりもペダルのストロークが深く、マスターシリンダーやレリーズシリンダーも大きく動いている。そのため内部のピストンに取り付けられたカップ(フルードを密閉するパッキン)もシリンダー内で摺動することにより、ゴムの摩耗粉が発生しているのだ。

BRZの場合、クラッチのレリーズシリンダーとリザーバータンクが近いことから、レリーズシリンダーで発生した摩耗粉がリザーバータンク内に上がってきてしまったようだ。
まずはリザーバータンク内の古いフルードを抜き取り、さらにタンク底に溜まった摩耗粉を新しいフルードを入れて撹拌し、吸引するチューブで底の摩耗粉を擦り取りながら吸い取った。
それでもタンク内の汚れを完全に除去することはできなかったが、どうせこれからの日々でまた汚れることになるから、徹底的にキレイにしてもあまり意味はない。それよりこれだけの摩耗粉が出るのだから、オーバーホールもしくはマスターシリンダー交換の時期を考える必要があるだろう。

クラッチフルードを交換した後は、クラッチのダイレクト感がさらに増し、踏力も若干軽くなった。
なお、クラッチフルード交換で注意したいことは、ブレーキフルード交換のように油圧経路の圧力をすべて抜いてしまわないことだ。抜け切るまでブリードニップルを緩めっぱなしにしていると、クラッチカバーのプレッシャープレートの圧力で勢いがあるためか、最後は若干抜けたフルードが逆流することがある。それ自体は問題ないのだが、ニップルの根本からエアを噛んでしまう恐れがあるのだ(経験者は語る)。
そのため最初の頃は圧力全部を抜き切っても、最後の数回は一瞬だけバルブを緩めてすぐに閉じ、圧力を全部抜き切らないことが大事だ。
ブレーキほどフルードのグレードや交換サイクル頻度などにこだわる必要はないが、クラッチの操作フィールにもこだわりたいなら、車検2、3回に1回程度のクラッチフルード交換をおすすめしたい。






