安くバッテリー交換して安心する方法1
寒さが一段と厳しくなる時期には、クルマのトラブルが露見することも少なくない。その一つがバッテリーのトラブルだ。
朝、出かけようとしたらセルモーターが回らない。いわゆるバッテリー上がりは前兆があるものもあるが、それに気付かないドライバーもいるし、前兆なく突然起こることもある。
最近はドライブレコーダーの駐車監視モード利用などで待機電流(暗電流とも言われる、駐車中にも消費している電気)が増えているクルマも多いから、週末しか乗らない、近所しか乗らないような使い方ではバッテリーの蓄電量は不足気味となりがちだ。そして自然放電時には、硫酸鉛が結晶化してしまうサルフェーションが発生して起電力が低下していく。
乗らないクルマのバッテリーが上がり、ダメになるのは大抵こんなプロセスだ。毎日通勤で乗っているクルマでも、アイドリングストップや電装品の使いすぎなどで消費電力が大きいと、やはりバッテリーは劣化していく。
バッテリーの劣化は専用のテスターで調べることができるから、ディーラーなどでは車検時にバッテリーをテスターにかけ、診断する。その結果、新品時より著しく能力が低下しているバッテリーは1年以内に交換が必要となることから、車検時に同時交換を勧めるのだ。
車検時に交換を勧めるのは、車検費用を上乗せさせようとしているんだろう、なんてうがった見方をする人もいるが、そんな人ほど車検後にバッテリー上がりを起こしたらディーラーが手抜きした、なんて言いがかりをつけそうなものだ。
バッテリーはどこで交換するのが正解か
バッテリーは一定のレベルに性能が低下したら交換するアイテムだ。しかし同じバッテリーでも、その交換経路によって、費用の負担は大きく変わる。おそらく一番高価なのはディーラーでの交換であろう。
車検時の交換なら24ヶ月点検のついでに弱っているバッテリーを新品に交換してもらうのは工賃が割安になる。ただしディーラーでは純正指定のバッテリーを利用するので、アイドリングストップ車などは4~5万円することも珍しくない。
費用を抑えたいのであれば、カー用品店を利用する方法もある。同じバッテリーでもディーラーより割安なだけでなく、オリジナルブランドでさらに安いバッテリーを用意しているところも。例えばオートバックスではオリジナルバッテリーにパナソニックのカオスを採用していて、同じカオスをディーラーで購入するより1万円前後は安い。
街の整備工場でもバッテリー交換は受け付けてくれる。ディーラーより割安だから、一緒に12ヶ月点検や不具合の修理を相談してみるのもいい。その後は次回の車検費用なども見積もってもらうと、ディーラーとの差が分かるハズだ。
やはりバッテリーは、ネット通販で購入するのが最も安く手に入れられる方法だが、そのためには充電器や交換のための工具、交換作業といったスキルが必要だ。
最近のクルマはバッテリー交換にも手順が必要だったり、オーディオや時計などのプリセットを維持するためのバックアップ電源が必要になる。
クルマのメンテナンスをこれまでしたことがない、というのであれば別なメニューから始めた方がいい。万が一ショートさせてECUなどを壊してしまうと修理代が十数万円はかかることになる。
バッテリー交換は、その先の安心を買う作業。費用も大事だが、確実な作業こそ優先すべきものだ。